竹村眞一写真集
浜名湖
−漁・まつりスケッチ−
●湖内漁 
 
十六夜をすぎたばかりの月が、澄んだ大気の向こうに浮かんでいる。船の上はもう冬だ。全長5メートルの漁船が全速で走り出すと、服の中まで風が入り、刺すように冷たい。午前3時、鷲津、入出、村櫛などから数十の漁船が沖を目指す。矢印形に網を張り、潮の流れを利用して獲物を捕る湖の代表的な漁に一つ、角立(かくだて)網漁の始まりだ。約10分で、水深5メートルより浅い漁域に達する。前日に仕掛けた網を引き上げると中ではクルマエビ、カニ、小魚がさかんにうごいめいている。クルマエビや「幻のカニ」ドーマン(ノコギリガザミ)は県内では浜名湖しか見られない。
  

 



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